【2026年版】冷却服の導入事例から学ぶ熱中症対策
~3業界の導入レポートを紹介~
【2026年版】
冷却服の導入事例から学ぶ
熱中症対策
~3業界の導入レポートを紹介~

「冷却服を導入したいけれど、本当に現場で効果があるのだろうか…」「製造業や建設業、工事現場で実際に使われている事例を知りたい」などの悩みを抱えている企業担当者は少なくないでしょう。
酷暑環境での作業は年々過酷になっており、ダム工事やプラント工事、建設工事といった屋外現場だけでなく、工場内や倉庫での作業でも熱中症リスクへの対応が求められています。
この記事では、物流業・建設業・製造業の3業界における冷却服の導入事例をご紹介します。道路工事や電柱の上で作業する設備工事など、さまざまな環境で冷却服がどのように活用されているのか、実際の声をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
冷却服の導入事例が注目される背景
2025年6月1日に施行された労働安全衛生規則の改正により、職場における熱中症対策が企業の法的義務となりました。いままで努力義務とされていた暑さ対策が、罰則規定を伴う法的義務へと変わった形です。
改正のポイントは主に3点あります。
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WBGT(暑さ指数)28度以上、または気温31℃以上の状態で1時間を超える作業などが対象となる
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熱中症のおそれがある作業者を早期に発見するための体制整備が求められる
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熱中症の重篤化を防止するための措置手順をあらかじめ作成し、関係作業者へ周知する必要がある
対応を怠った場合は、6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性があることから、各企業では従業員を酷暑環境から守るための具体的な対策が急務となっています。
出典:厚生労働省「令和6年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します」
【物流業】SBS東芝ロジスティクスの冷却服事例
倉庫業・貨物利用運送事業などを手がけるSBS東芝ロジスティクス株式会社。
酷暑環境で働く従業員の安全を守るために、ペルチェで冷却した水を循環させる水冷式の冷却服「メディエイド アイシングギア ベスト」が導入されました。
導入に至った背景と、現場からの評価をご紹介します。
導入背景
SBS東芝ロジスティクスでは、倉庫の構造上や作業場所の関係で空調設備をすぐに設置することが難しく、熱中症対策がここ数年の喫緊の課題となっていたそうです。夏場の酷暑化が年々顕著になるなか、倉庫で働く従業員にとって厳しい作業環境が続いていました。
同社ではファン付き作業服やスポットクーラーの導入、給水機の配置など、直接人にアプローチできる対策を実施してきたとのことです。しかし、現場からは「ファン付き作業服よりも強い冷却力がほしい」という声が上がっていました。
そうした要望に応えられる新方式の冷却服として、ペルチェ(冷蔵庫などにも採用されている冷却半導体)で冷却した水を循環させるタンクレス設計の「メディエイド アイシングギア ベスト2」が選ばれました。
導入後の現場の声
同社の執行役員・吉島壽明氏は、冷却ベストの導入効果について「背中の冷却度合が非常に高く、ファン付き作業服よりも強い冷却効果を感じられたと聞いています」と語っています。
現場からも「今までに着けたことのない冷たさでした」「4時間作業している間は常に冷たさを感じました」といった声が上がっているそうです。
発汗量が明らかに減ったという報告もあり、台車作業やリーチフォークリフトなどの立ち仕事を行う男性からの評価が特に高い傾向が見られます。フィット感が高く作業に支障がほとんどなかった点も好評で、暑さによる作業の負荷軽減に寄与していると考えられています。
【建設業】クラハシの冷却服事例
土木工事や舗装工事、外構工事などを手がける株式会社クラハシ。
炎天下の屋外作業に従事する従業員の熱中症対策として、ペルチェで冷却した水を循環させる水冷式の冷却服「メディエイド アイシングギア ベスト2」を導入されました。
同社の導入経緯と現場の評価をご紹介します。
導入背景
クラハシの舗装現場は、直射日光に加えて約160℃まで加熱されたアスファルト合材から発せられる熱にもさらされる過酷な環境です。同社の社長・久世敏規氏は、いままで複数タイプの冷却服を試してきたものの、いずれも課題があったと話します。
ファン付き作業服は通常の作業時には快適に作業ができる一方で、加熱したアスファルト合材を舗設するような酷暑環境下では温風が送り込まれてしまいます。そのため、期待した冷却効果を得られないことがあったそうです。
ペルチェプレート(ペルチェで冷却したプレートを肌に直接当てるタイプ)を用いた冷却服(ペルチェで冷却したプレートを肌に直接当てるタイプ)は、冷却範囲が狭く冷たさに身体が慣れてしまう傾向がありました。氷で冷やした水を循環させるタイプの水冷服は冷たさを感じたものの、冷却時間が短く屋外では交換用の氷を準備・保管することも難しかったとのことです。
そうした経験から、ペルチェで冷却した水を循環させる新しい構造の「メディエイド アイシングギア ベスト2」であれば確実な冷却効果を得られるのではないかと考え、導入を決められました。
導入後の現場の声
実際に着用した現場の方々からは、「真夏の屋外でも確実な冷たさを感じた」「長時間の作業中でも冷感が持続した」といった声が寄せられています。砂埃が舞う環境下でも問題なく使えた点や、身体を動かす作業でも作業の妨げにならなかった点も評価されているようです。
身体にフィットするように着ると重さが軽減する感覚を得たという声もあり、従業員によって好みは分かれるものの、冷たさを十分に感じた方がいたことは導入の成果といえるでしょう。
エイジフレンドリー補助金を活用し導入コストを半額に
クラハシでは「メディエイド アイシングギア ベスト2」の導入にあたり、厚生労働省の「エイジフレンドリー補助金」を活用されました。
エイジフレンドリー補助金とは、高齢の従業員が安全に働ける職場づくりを支援する制度で、60歳以上の従業員を抱える中小企業事業者が対象となります
同社には対象となる60歳以上の従業員が3名おり、補助率1/2を適用することで導入費用を半額に抑えられたそうです。久世社長は「助成金の申請は手間がかからず簡単で、無事申請が通ってよかったです」と語っています。
同社の事例は、コスト面で二の足を踏んでいる企業にとって、補助金活用が極めて有効な突破口になることを証明しています。
冷却服の導入を検討されている企業担当者は、こうした補助金制度の活用も視野に入れてみてはいかがでしょうか。熱中症対策の補助金・助成金制度については以下もあわせてご覧ください。
>>熱中症対策の補助金・助成金一覧企業向け支援制度ガイド【2025年版】
【製造業】冨士鍍金工業所の冷却服事例
半導体搬送装置部品や工作機械部品などのメッキ加工を手がける株式会社冨士鍍金工業所。
工場内の熱中症対策として、ペルチェで冷却した水を循環させる水冷式の冷却服「メディエイド アイシングギア ベスト2」を導入されました。
工場における熱中症対策例として、導入の経緯と現場の評価をご紹介します。
導入背景
冨士鍍金工業所の本社工場は、メッキ加工の際に部品を浴温の高いメッキ槽に浸すため、どうしても工場内の気温が上昇してしまう環境にあります。天井が高く空調が効きにくいことに加え、機械設備の放熱も重なり、夏場は40℃を超える高温になることもあるそうです。
スポットクーラーは設置しているものの、動き回る作業が多いため従業員の身体を冷やす効果は限定的でした。またメッキの工程では人体に有害な物質も使用するため、空気を吸い込むファン付き作業服の導入には消極的にならざるを得なかったとのことです。
そうした環境であっても、同社社長の野見山勇大氏が自ら工場内で「メディエイド アイシングギア ベスト2」を着用したところ、確実な冷たさを実感できたため、従業員からの要望も受けて導入を決められました。
導入後の現場の声
導入後は「涼しくて良い」「発汗が減った」「体感温度が下がり作業がしやすくなった」という声が上がり、作業効率の改善にも寄与していると感じられているようです。
実際に着用した従業員の方々からは、「作業中の流れるような発汗が明らかに減った」「背中から脇にかけてちょうど良い感じの冷たさを感じられる」といった感想が寄せられています。体感温度が2〜3℃下がり、暑い中での作業がしやすくなったという声もあります。
着用時の重さを感じづらいことも、動き回ることが多い現場に合っているそうです。設備が多い工場内を動き回っても作業の妨げにならず、長時間の着用でもストレスになりにくい点が評価されているとのことでした。
3社の冷却服事例から見えた共通点と導入成功のヒント
物流業・建設業・製造業の3社の導入事例をご紹介してきましたが、各社の取り組みにはいくつかの共通点が見られます。冷却服の導入を検討されている企業担当者に向けて、導入成功のヒントとなるポイントを整理します。
「従来の対策では不十分」という現場の声がきっかけになっている
3社に共通しているのは、すでに何らかの熱中症対策を実施していたにもかかわらず、「現状の対策では不十分」という課題感があった点です。
SBS東芝ロジスティクスでは、ファン付き作業服やスポットクーラーを導入していたものの、より強い冷却力を求める声が現場から上がっていました。クラハシでは、アスファルト舗装という過酷な環境において既存の冷却服では十分な効果を得られないという課題がありました。冨士鍍金工業所では、スポットクーラーの効果が限定的であり、ファン付き作業服も使用環境の制約で導入が難しい状況でした。
このように、現場の課題を正確に把握し、既存の対策では解決できない問題を明確にしたうえで冷却服を選定しています。
作業環境に合った冷却方式を選ぶことが満足度を左右する
3社の事例からは、自社の作業環境に合った冷却方式を選ぶことの大切さが見えてきます。
冷却服にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴と適した環境があります。
| タイプ | 冷却方式 | 特徴 |
| ペルチェ式水冷タイプ | ペルチェで冷却した水を循環 | 一定温度を維持しやすい、広範囲冷却 |
| 氷(保冷剤)式水冷タイプ | 氷(保冷剤)で冷やした水を循環 | 冷却時間が限られる傾向 、広範囲冷却 |
| ペルチェプレート直接型 | ペルチェで冷却したプレートを肌に直接当てる | 冷却範囲が限定的な傾向 |
| ファン式(送風タイプ) | ファンで外気を取り込む | 外気温・湿度に左右されやすい ※粉塵が多い現場や高湿度下では注意が必要 |
| 保冷剤式 | 保冷剤をベストに装着 | 冷却範囲が限定的な傾向、冷却時間が限られる傾向 |
クラハシの事例では、酷暑環境でファン式冷却服が温風を送り込んでしまう課題や、氷式水冷タイプの冷却時間の短さが問題となっていました。ペルチェで冷却した水を循環させる水冷式の冷却服を選ぶことで、課題を解決できたと考えられます。
自社の作業環境に合った冷却方式の選定については、以下の記事でも詳しくご紹介していますのでご参照ください。
まとめ
2025年6月1日に施行された労働安全衛生規則の改正により、職場における熱中症対策は企業の法的義務となっています。今回ご紹介した3社の事例から見えてきたのは、従来の対策では不十分という現場の声を起点に、作業環境に合った冷却方式を選び、現場での実用性を確認するプロセスの重要性です。
冷却服の導入を検討されている企業担当者は、自社の作業環境や現場の課題を整理したうえで、最適な冷却方式を選定することをおすすめします。
「メディエイド アイシングギア ベスト2」は、ペルチェ素子によって冷却された水がベストに内蔵されたパッド内を循環し、人体を快適な温度に保つ水冷式の冷却服です。
当社独自の特許取得済のアイシング技術※で、タンクレスながらも広範囲かつ効率的に人体を冷却し、着用した人が快適と感じる温度管理と、作業性・可動性の両立を実現しています。
医療機器やサポーター製品で培った技術を詰め込んだ、日本シグマックスこだわりの製品です。
(※熱交換装置およびウェア 第7576853号)
